2011年3回目の朝生の感想文

月末恒例の朝生(2011.2.26)が放送されましたので、また感想文を書いていこうかと思いますが、先にネタバレしておきますと、今回も非常に建設的な話が見えてこない、平常運転でございました。

今回のテーマは、「激論!国民に”国を守る義務”が有るのか?!」ということで、前回の最後に白熱した話題をテーマ設定とあいなりました。

まずは中東情勢のお話

話をしている人たちの共通認識として、「ネット発の革命かもしれないが、ネット外で(そういう言い方じゃなかったが)グループが形成されていて、グループを中心にした動きになっている。政権は倒したかもしれないが、今後どうなるかまったく不透明」とのこと。
ここでのポイントは、ネットに連動した動きで政権が倒れた。そのプロセスはまったく新しいものである。しかし、その後はどうなるかは、どのようなプロセスを経るかも含めて不透明であり、誰も見通しを発せないということ。ごく一部にネットから政権が誕生するという妄想だけで語っている輩がいたが、それを含めてまったく不透明であるということだ。

ちなみに、この話の間に、アルジャジーラではカダフィ大佐が緑の広場で演説をする姿が放送される。詳細は追っていないので詳しいことはわからないが、あんまり大したことは言っていなかったらしい。アルジャジーラの解説曰く、捏造された(昔にとられた映像を持ち出してきたとか)可能性もあるような事を言っていたらしいので、詳細はもう少しあとにならないとわからない。

とりあえずこの時点でわかったことは、「あれず」とかいうイラン人女性には喋らせないでください。議論を乱しますというか、論点が大幅にずれてお話になりません。ということ。たった30分で脳内がお花畑に包まれている強力なパネリストである片鱗を魅せつけてくれた。もう2度と呼ばないで欲しいわけです。

なお、チュニジア、エジプト、そしてリビアは状況が若干異なり、リビアの軍隊は傭兵が中心であるため、命令があればリビアの軍隊はリビア国民を躊躇なく攻撃するよっつーことらしい。逆にエジプトなんかは、市民あがりの兵隊だから、兵隊が国民に武器を向けるのは躊躇する事を、中間指導者層がわかっているそうな。

ちなみに、番組でふれられたわけではないのだが、カダフィ大佐の”大佐”は愛称で、実際軍の階級は大尉なんだとか。なんだかめんどくさい人である。

メインのテーマ、国民に国を守る義務はあるか?

2時過ぎになって、メインのテーマに移行する。
9条の会と共産党はいつも通り平壌運転。
他国に攻められる事を前提に議論はしない。他国に攻められないように外交で努力する事を考えるべきだ
いつも通りの、左曲がりな模範解答ありがとうございます。

司会の田原総一朗氏はそろそろ質問の仕方を考えたほうがいい。
Q:中国軍が尖閣諸島に上陸したらどうしたらいい? 左翼の人の解答はいつも通りでいいですよね?
これが正しい聞き方。どうせテンプレートな解答しかしないんだから、時間を割くのは時間の無駄というものです。

で、日米安保に対する見解の相違を孫崎先生と森本さんの間で起こっていたとき、先述のあれず女史が「リビアの情報なんですけど~」と、話の流れを読まずに割り込んでくる。この時は安保の話をしているのであって、中東のちの字もないわけだが、イランってのは話の流れとかそういうのないんですかね?
多分、最新ニュースとしてカダフィ演説の話をしようとしていたのではないかと推測するが、しかしあの流れでそれはないわ。

森本さんがちょっと興味深い話を少しだけしていた。普天間基地どうするっつー話流れで、米軍の対中軍事戦略が変わろうとしていて、来月辺りに結論が出るそうな。具体的には、航空戦力と中距離ミサイルによる攻撃主体に移行するというもので、そうなると海兵隊要らない子になるっつーようなお話。これは、アメリカとしてはイラク戦争だとかの教訓からきているのだと思うけど、陸上戦力としての兵隊を投入すると、兵隊死んじゃうから国内世論が大変っつー事なんで、遠くから叩こうぜって事なんだと思う。
そうすると、海兵隊の輸送ヘリおいとく普天間基地いらなくなるよねって事になるわけだ。(実際には、地域の海兵隊員をゼロにできるわけではないから、どっかに輸送ヘリ配備しないといけないわけだが)
沖縄に基地が必要~って言っていた人たちの大半は、現状のロジスティクスが前提での議論で、沖縄に基地は要らない~って言っていた人たちの大半が感情論で(一見、論理的に基地不要論を唱えているように見えても、結局は感情論から導きだされる結論ありきの辻褄合わせのような議論)、双方咬み合わないところを、アメリカ様の匙加減ひとつで根本解決しちゃいそうな大きな動きがまったくもって周知されていないのは、残念なところである。
まー、森本さんの妄想だからね、ハッハッハッーと言えなくもないが。

ところで、中国の工作員だ!なんて言われてテレビ局Yに猛然と抗議したとされる、朝生ではおなじみの葉さんであるが、今回私が思ったのは、「髪切ったほうがいいよ」ということ。今回、とりわけ目立った発言もないし、とりあえず髪型につっこんでみた。

今回一番盛り上がったかもしれない人間じゃない発言

ことが起こったのは、3時過ぎだろうか。日韓併合の話から、第二次大戦まで列強による植民地支配は、今の価値観からすると悪いことであったかもしれないが、当時の価値観では当たり前の事であった。的なお話があり、共産党の笠井氏と田原総一朗氏の間で意見が対立する。
ちょうどこの時私はカレーを食べることに夢中で、流れをちゃんと把握出来ていないのだが、ポロッと田原総一朗氏が笠井氏に言った一言が火をつけた。

田原 「あなたそれは人間じゃないよ」
笠井 「人間じゃないなんて言われて議論なんて出来ない、それは取り消せ」
田原 「取り消さない」
うだうだうだうだ
森本 「北方領土いきましょう」
田原 「北方領土いきましょう」
ここでCM

聖徳太子事件を思い出したね

CM明けに、人間じゃないという発言を取り消す。たぶんCMの間にプロデューサーから怒られたんだろう。BPOがどうのこうのと。

他のパネリストから、「田原さんが言ってることはそういうことじゃないんだ」って発言もあったので、意図する事は人格否定ではなかったんだろうが、文字通りに受け取って人格否定じゃないかとする声も多かったのも事実。話の流れがよくわかっていなかったので、このあたり悔やまれる。

全体を通して

全体的に発言をする人と、発言のない人で強く別れた回であった。発言の多い人では、孫崎先生のエンターテイナーぶりに感激を覚える。いやー、元外務省エリートはちがうねー、空想の世界からやってきたみたいだ。

この点については、発言機会がめっぽう少なかった、ピースウィンズ・ジャパンの大西氏が面白いことを言っていた。「みんな御伽の国の住人なのかと感じる」

この発言は、孫崎先生だけでなくて、一水会の木村氏にも向けられた発言であると感じたが、大西氏もなんか大人になったなぁーと感慨深いものを得た気がする。

番組終盤で、アレクサンドラ・ハーニーなる香港のジャーナリストの方が発言した内容が印象深い。「95年頃から日本の安全保障とかの議論をみているけども、いつも同じ話ばかりで変化がない。それが海外から見ると弱く見える。」何が弱く見えるのかいまいちはっきりとしないが、いつも同じ話で堂々巡りなのは残念ながら95年に始まったことではない。20年ぐらい朝生を見てきているが、やっぱり同じ話ばかりだ。たぶんその20年前、今から40年ぐらい前の70年安保直後もだいたい同じような話だったんじゃなかろうかと思うばかり。いつまでたっても進歩しないね。

  • tatsuya

    笠井「訂正しなさいっ!!」
    田原「興奮するなっ!!!!」
     
    このやりとりがツボにハマりました
    今回はもしかすると四宮正貴氏の聖徳太子事件以来の神回だった気がしますw