首相公選制の問題と課題を整理してからしゃべれ禿

首相公選制でも首相は毎年替わるぜよ

twitter_masason

なんつーか、この人は・・・頭いいはずなんだけど、頭に血が上ると思考回路が停止してしまうような印象を持っています。あ、こんにちは、わたしです。

突如とtwitterのタイムラインに孫正義のツイートが流れてきて目を疑ったんですが、いったいどこの流れからこんな話になったのかと、不思議に思えてなりません。

ちなみに、@t_ishin は橋本徹大阪市長ですね。とくにリプライを飛ばしたというわけでもなく、橋本徹大阪市長が首相公選制の話をしていたわけでもなく・・・不思議です。

それはさておき、孫社長のこのツイートから読み取れる事を整理していきましょうか。

  • 内閣総理大臣を国民が直接選べないのはおかしい
  • 毎年首相が替わるのは問題だ
  • よって首相公選制に賛成

ということらしいです。2番目の毎年内閣総理大臣が替わるというのは、まー同意しますよ。むしろ同意しない人なんていないでしょう。1番目の内閣総理大臣を直接選べないのはおかしいとする話は、これは意見の分かれるところです。私は懐疑的な立場ですし、積極的な人も大勢いることを知っています。

ここで注意してもらいたいのは、毎年内閣総理大臣が替わる事と、内閣総理大臣を国民が直接選べない事は、それぞれ独立した問題であるということです。仮に首相公選制が行われたとしても、毎年内閣総理大臣が替わってしまう事は避けられないのではないかと考えています。

まず、内閣総理大臣を国民が直接選ぶという方法は、いわばシステムの話です。とりあえず、憲法の話とかのテクニカルな問題はおいといて、「内閣総理大臣は国民が直接選ぶのだ」という明確な目的のもとで内閣総理大臣を生み出すシステムを設計するというお話です。

一方で毎年内閣総理大臣が替わるのは、事象の話です。内閣総理大臣を辞意する理由は様々ですが、結果として毎年のように内閣総理大臣が辞任していってるだけです。ここを深く突っ込んでいくと、政局的な話になりやすいので、できれば避けたいのですが「新たな内閣総理大臣が誕生した瞬間から、内閣総理大臣を引きずり下ろしたいと考える人が多い」ということに留意しておきましょう。

新たな内閣総理大臣が誕生すると、恒例行事のように内閣支持率調査をいろんなところで実施されますが、組閣直後はいわゆる「ご祝儀」で内閣支持率が高めに出るという傾向がずーっと続いています。これは、「内閣総理大臣を引きずり下ろしたい」人がとりあえず様子見ということでなりを潜めているだけと考えています。ここで注意してもらいたいのは、「内閣総理大臣を引きずり下ろしたい」人というのは、決して「内閣総理大臣を支えたい」人にはならないということです。

マイナス方向のパワーは発揮するのですが、プラス方向のパワーを発揮することは極めて稀と言えるでしょう。そして大衆はその傾向が顕著であると考えています。

以前に、首相公選制についてこのブログでも取り上げたことがありましたが、なぜ私が首相公選制に否定的なのかは、しっかりと書いていなかったと思います。今日は、その点をしっかり書いていこうかと思います。

日本国民は政治に関してけっこうアホである

かつて日本で首相公選制が話題になったのは、小泉政権下の時代がもっとも近い昔ということになろうかと思います。そのときは、小泉純一郎が内閣総理大臣になった経緯が従来の経緯とは異なっていたことで、国民の声が反映されていた(結果として同じ方向を向いていた)時代であったかと思います。そんななか、首相公選制をぶち上げたのが当の小泉純一郎だったかと思います。政治家の中でも、首相公選制に前向きな意見が多かったと記憶していますが、ある調査結果を境に首相公選制を掲げる政治家はなりを潜めていきました。その調査結果とは、「次に首相になるなら誰がいい?」というものでした。

よくある「次の首相は誰がいい」アンケートです。そのとき、高い支持率を集めていたのは、田中真紀子です。首相公選制を叫んでいた政治家は、はっと気づきます。「首相公選制だったら、次の総理は田中真紀子なのか」と。

田中真紀子のパーソナリティや実績についてはググってもらうとして、彼女を評価する人は少ないかと思います。仮に彼女が総理大臣になっていたとしても、すぐに引きずり下ろされる事になったでしょう。実にそう思います。

当時、田中真紀子が人気を集めていたのは、歯に衣着せぬ物言いで、思ったことをストレートに言うというのが、政治家らしからぬというという理由だったかと思います。それだけです。政治的な実績はほとんどないに等しい。

当時の国民は、そういう人を「次の総理大臣にふさわしい」としていたんです。

では、今はどうなのか。本質的な部分は替わらないでしょう。どうしても人気投票になりがちであると思います。

現在の憲法を無視したとして、私が日本国に首相公選制を導入することに否定的な理由は、ほとんどこれだけです。この問題が解決できるのであれば、首相公選制導入にやぶさかではありません。

首相公選制と天皇の関係

首相公選制で主権在民と天皇の地位について、矛盾が発生するというのは、首相公選制に反対する根拠の一つして挙げられるわけですが、この件についても触れておきたいと思います。

よく知られている事かとは思いますが、改めて整理するために書いておこうかと思います。

日本国の主権は日本国民が持っています。その主権者が直接選んだ者の権威はどうなるかというと、天皇を凌駕する、または天皇と同等という位置づけになると考えられています。

それではまずいとするのが保守の方々であるわけですが、よく朝生に出てくる憲法学の小林節先生が言うには、憲法解釈でどうにでもなるというお話です。ただ、この部分はわたしにはよくわかりません。誰か解説してほしいところです。

ですので、首相公選制と天皇の地位に関しては、現行憲法下においても解決できるというものらしいということですので、私は首相公選制に否定的な理由にはこのことを挙げるつもりはありません。