プレイ時間にして50時間(raptrによるtrackingデータによる)、ようやくKoA:Rをクリアしました。main questとfaction questをすべて消化、ただし一部のside questは未消化という具合です。
ネタバレふんだんのスクリーンショットをペタペタとはっつけてやろうと思ってましたが、fraps起動し忘れていたため、約10時間分のスクリーンショットが吹っ飛んでしまいました。従って、今回は画像なしでお送りします。
今日のエントリーは、主に感想を中心に書いていこうかと思います。まず全体的な総評から入り、各論部分に移っていきます。
総評
昨年のGame of the Yearには The Elder Scroll: Skyrim が選ばれたわけですけど、このゲームの発売時期が被らなくて本当によかったと思います。実にFantasy RPGの王道をいく作品で、作り込みのレベルも高いと思います。
開発は38 studioという新興のdeveloperですが、2006年に設立され、元MLBの大投手Curt Schillingが携わるということで話題になったスタジオです。メインの開発は、2010年に買収したBig Huge Gameというスタジオが担当しており、このスタジオはRTSで名をはせたスタジオでもあります。38 studioは当初 Copernicus と呼ばれるMMORPGを開発していたのですが、2010年に Kingdoms of Amalur: Reckoning の開発を発表し、Single RPGとしての注目を集めます。なお、 Copernicus はまだ開発中なのか、開発が頓挫したのか、わかりませんが、まだreleaseされていません。ただ、想像がつくのは Copernicus プロジェクトのアイデアのいくつかは、 Kingdoms of Amalur: Reckonig に採用されたものと思います。
KoA:Rをプレイしていると、実にMMORPGをプレイしている感覚と似た感触を経験できるのです。これはゲームデザインの根本の部分で、MMORPGを意識した作りになっているからだと思うのです。私の経験から言うと、最も近い感覚としては World of Warcraft をソロプレイしているような感覚に近いと言えるでしょう。
ストーリーについては、軽めの言及にとどめたいと思います。まず言っておかないといけないのは、私はゲームに対してストーリーは重要視しません。むしろ軽視していると言ってもいいぐらいです。ですので、ストーリーについてはちゃんと追ってませんし、理解もしていません。この前提を踏まえた上でストーリーについて語ることはほとんどないので、第三者の意見を紹介するに留めたいと思います。レビューサイトなどを見ていると、多い意見としてはこんものが挙げられています。
- 難解で複雑なストーリーで取っつきにくい
- 最高のストーリー設定だ
- 平凡なストーリー
と、ストーリーの評価はPositiveなものからNegativeなものまで、様々です。これはレビューアの経験と感性によるところが大きいからなのだと思いますが、万人受けするようなストーリーではないことは確かなようです。
難易度についてですが、私はノーマル難易度でプレイしていました。ですが、これだと結構なヌルゲーだと思います。ローグ系のビルドでプレイしていた時は、火力不足を感じることはありましたが、死ぬまでには至らずで、戦士系のビルドに変更した以降は死を感じる事もなくなりました。これは難易度ハードでも同じ傾向で、このゲームの全体の難易度は低いと言って差し支えないと思います。
総評としてこのゲームに点数をつけるとすると、85/100点をつけたいと思います。細かい部分での不満はありますが、全体として高いレベルでまとまっているという印象です。IGNでは今年のGOTY有力候補として挙げられていますが、GOTYはいかなくても、新人賞ぐらいは確実にあげてよいと思います。
総評は以上として、各論に入っていこうかと思います。
Graphic & Art Design
このゲームのグラフィック技術は、ものすごくレベルの高いものが使われているかというと、そんなことはなく、どちらかと言えば旧世代のグラフィック技術が中心です。
アートデザインのほうはどうかというと、World of WarcraftやEverquestで見たようなhigh fantasyな世界が広がっています。high fantasyが好きな方なら、気に入るデザインだと思います。
Combat
このゲームの特徴として、戦闘が非常にアクション性が高いです。故に、キャラクターが弱くてもプレイヤースキルによって、弱点を補えるといったプレイが可能になります。プレイヤースキルが低くても、キャラクターを十分強化していれば、ゴリ押しが可能です。このあたりのバランスはよくとれていると思います。
ただこの感動も、(個人差もあるでしょうが)最初だけで、次第に慣れてくるとこの感動は大幅に薄れていくことでしょう。理由は、序盤から終盤にかけて戦闘の立ち回りが変わらないというところに問題があると思うのです。このゲームはかなりのボリュームのあるゲームですので、プレイ時間はおのずと延びていくのですが、戦闘に関しては代わり映えしないところもあるので、どうしても飽きてきてしまう部分があるのです。
ただ、これはプレイヤー側である程度回避出来る事もあります。キャラクターのrespecが可能なので、Might(戦士系)に飽きたら、Finisse(ローグ系)に切り替えるなどして、気分転換を図るのもいいでしょう。
Quest
総評でWorld of Warcraftをsolo playしているかのような感覚と書きましたが、主な理由はこのクエストにあります。クエストデザインが実にMMORPGのクエストデザインと似通ってる部分がたくさんあり、良くも悪くも「お使いゲー」なのです。
いわゆる「お使いゲー」が苦手な人には、このゲームは向かない可能性が高いのはここに理由があると思います。
MMORPG風味なクエストと言っても、「○○へ行って××を10匹倒してこい」ちっくなのは、本当に少ないのですが、「○○で××を回収してこい」「○○で××を倒してこい」「○○で××に会え」というクエストが非常に多い。クエストの目的地がプレイヤーの行動範囲を広げる役目を担っているので、このあたりの匙加減が難しいというか、オープンワールドRPGの宿命的なものを感じざるを得ません。
Character Build
見た目としてのキャラクター設定の自由度は高くありません。非常に限られたパーツを組み合わせるに留まります。OblivionやSkyrimのようにキャラクターの顔を1時間以上かけて作り上げた後、ようやくゲームを開始出来るといった悩みからは遠い存在のゲームでしょう。
次に、スキル構成とアビリティ構成についてですが、まずはスキル構成から。
スキルは基本的に戦闘とは関係がない能力、NPC商人との取引価格が改善するものだったり、武具を製造する能力だったりします。ステルスだけは、戦闘にも影響がありますが、これだけです。
基本的にはどのスキルを伸ばしても、ゲームの難易度には大きく関わってこないかと思います。多少の有利不利はでてくるでしょうが、致命的な問題にはなりません。さらには、respecも可能です。ただ、一部のスキルに関しては死にスキルになりやすい傾向にあるかと思います。
私がプレイした感じだと、Alchemy に関しては本当に必要がありませんでした。これはポーションを作る能力ですが、そんなに大量のポーションは使わないし、ポーションを持ち歩くとそれはそれでinventoryを圧迫しかねません。
おそらくはどのスキルを伸ばしても、ゲーム攻略の難易度に違いな出ないようにバランス調整されているものだと推測します。
次にアビリティ構成についてです。アビリティは、戦闘に関する能力と言えます。戦士系、ローグ系、魔術系と3系統あり、育成も純戦士にするもよし、戦士と魔術のハイブリッドを目指すもよしで、このあたりの自由度は高いです。
ですが、戦闘の項目にも書きましたが、中盤からの変化に乏しい原因の一つが、このアビリティデザインとも言えます。もう少し、高レベル時のアビリティに変化をつけたらおもしろかったと思います。
Treasure Hunt
敵からのドロップアイテムや、宝箱の中のアイテムはどうやらランダム生成のようで、これがトレハン魂に火をつけます。
このシステムを好きなユーザーは多いと思いますが、如何せん作る側からするとゲームバランスの調整がはるかに難しくなるという傾向もあって、二の足を踏むという話もよく聞きます。
このゲームにおける、item の modify については種類はさほど多くはなく、うまく単純化されていると思います。
ユーザーレビューを見ていると、トレハンゲームを望む層からは、高い評価を得ています。
ただし、いわゆるdiablo cloneのゲームと違い、boss を何度も倒してfarmingするようなゲームではないので、あくまで「何が出るのかのワクワク感」を楽しむためのトレハンに留まります。
ですので、超絶レアな超強力武器というのはドロップしないのかもしれません。私のプレイした範囲では、紫unique武器よりも、blacksmithingで作り上げた緑enchant武器のほうが強かったです。(まぁーその武器を作るための材料は集めないといけないのですが)
このゲームは買いなのか?
最後にこのゲームは買いなのか?に対する私の意見を述べて締めたいと思います。
現時点(2012.2.16)で、このゲームの日本語版が出るというアナウンスはありません。パブリッシャーはEAですが、EAJはこのタイトルを日本で売るつもりはどうもないように思えます。仮に出ることになったとしても、spikeのようなところから出ることになるのかなと思いますが、なにぶんテキスト量も多いので、ローカライズによるコストを回収できるか難しいところだと思います。(そしてよくNPCがしゃべりますが、音声までも日本語化するとなると、さらにコストが跳ね上がり回収不可能なレベルに達するのではないかと)
日本語版のリリースが難しいとなると、英語版をということになりますが、このゲームの英語は結構難しいほうだと思います。また会話中のテキストを途中で止めることも出来ないので、より英語の読解を難しくしていると思います。したがって、ストーリーを追うのはかなりの英語力が必要になってくるでしょう。
それ以外の部分での英語に関しては、それほど難しくはありません。クエストに関して言えば、どこへ行けばよいのかは、ミニマップに表示されますし、何か変化がquest trackingにupdateがかかりますので、ほとんどのクエストで困るということはないでしょう。
トレジャーハントの項目でも書きましたが、トレハン好きに答えるゲームになっていると思います。
まとめますと
・英語を苦にしないHigh Fantasy RPG好きは買い
・トレハン好きは買い
・お使いゲーが苦手ならスルー
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